市川團十郎、恒例の1月新橋演舞場公演 『裏表忠臣蔵』で大星由良之助 「昨今の日本の中で報われる忠実な男を作り上げたい」
なんでかと思ったら、歌舞伎の問題や役者の問題もあるんですけど、『忠臣蔵』は基本的に仇討ちで、名前は全部変わってますけど、大星由良之助の塩冶判官に対する主君を思う気持ちを一貫として貫く人間、日本人の魂みたいなものの理解度というものが薄れてきているんじゃないのかな」と推察。そして「その気持ちを古典で丁寧に表現することの重要性も大事なんですけど、私も改めて見てると、私ですら『難しいな、理解しづらいだろうな今の人には』って思うことが何個か出てくるんです。そういうところも、ちょっとなんとかしたいなっていう気持ちとか、そういう思いが強い。だから『仮名手本忠臣蔵』いうものは素晴らしいし、変えてはいけないですし、来年の3月には歌舞伎座ちゃんと通しもするわけですから。そういう意味では、1つこういう提案もあるではないのっていうような気持ちで挑みたい」と意気込んだ。
大星由良之助、早野勘平、斧定九郎、高師直の4役を務める。大星由良之助は史実で大石内蔵助、高師直は史実で吉良上野介となる。高師直について團十郎は「歌舞伎は別の感覚で、普通にしゃべるとただのパワハラですよね。
本当に単純にパワハラの問題ですよね」とばっさり。