『海に眠るダイヤモンド』端島シーンはどこで撮影? ロケハンチームの“影の努力”に迫る
ロケハン担当者は、制作にあたりまずは台本を読み、そこでの俳優の芝居の動きを自分なりに考える。そして、それを元に見つけた場所を監督にプレゼン。提案通りに使われることもあるが、監督のアイデア次第で意外な使われ方をすることもあるという。「塚原監督は、その場所で撮る次のシーンとのつながりも考えている」と話す大藏氏は、ドラマの撮影事情についても教えてくれた。
「劇中の設定では近い距離にA・B地点があったとしても、実際にはとても離れた場所で撮影していることも多いです。そのため場所選びを間違えると、同じ場所なのにA地点では海から太陽が昇り、B地点では夕日が海に沈むなんてことが起きて辻褄が合わなくなってしまう。だから、景観はピッタリだけどボツになる…なんてことも。それだけ太陽の位置や向きを考慮しているからこそ、きれいな映像になっているのだと思います」と、リアルを追求する塚原監督のこだわりにも言及。
また、炭鉱でのシーンもリアルを求め実際の鉱山で撮影しているという。「撮影でお借りしているのは山にある炭鉱なので、気温35度・湿度80%の端島の海底炭鉱とは違い、中はかなり寒い。環境は違えどキャストの皆さんも炭鉱員として働く厳しさを実感していたと思います」