2018年5月31日 10:00
パリジェンヌの食卓、フランスの発酵 - vol.1 -
食の都に集う、発酵食のお話。
山・川・海。
それぞれが豊かなフランスは、発酵食も豊か!
パンにチーズとバター、ワインにサラミを添えて...。
微生物が促す発酵によってつけられた味や香りは、食材にクセになるような個性を与え、独特の風味や旨みを引き出します。
食べ物を加工する上で“発酵”という工程を経るということは、人間に有害な腐敗菌を抑えて単に保存性を高めるだけでなく、結果的にそれが味や香りにも大きな変化や個性をつけることにもなるわけです。
ガストロノミー(美食)の国・フランスで、クセの塊のような世界3大ブルーチーズのひとつとされるロックフォールチーズが産まれたのも、ある種必然なのかもしれません。 フランスはその国土を地中海と北大西洋に挟まれています。その上、高い山々にも恵まれた地形はすなわち海と山、両方の恩恵を豊かに受け取れるということ。
フランスのワインも、フランスの土壌と気候がブドウ栽培に適していたからこそ、国じゅうにワイナリーができるほどの盛んな産業になりました。
そんな豊かなフランスで、採れたものを保存する=発酵の技術が長じたのも自然の流れ。