『ハッピーフライト』以来となる最新作『ロボジー』を完成させた矢口史靖監督が公開を前に奇想天外な本作の着想から自らの映画作りのスタンスについてまで熱く語ってくれた。
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本作は、展示会直前に大破した二足歩行ロボット“ニュー潮風”の失敗をごまかすべく、急遽ロボットの中に入ることになった偏屈な老人・鈴木(五十嵐信次郎)と彼を取り巻く人々が織りなす人間模様をユーモアたっぷりに描いた作品。
常にユニークなテーマを取り上げてきた矢口監督だが、子供や動物がヒットの鍵と言われるこのご時世に選んだ題材はロボットとジジイ。「エリートがロボット作りに成功する話ではなく、失敗した連中がどうごまかすのか? ロボットの中に入る人を無理難題を押し付けてくるじいさんにしたらどんな騒動が起こるか? と思い付き、『いける』と確信しました」と振り返る。
主人公の鈴木と並んで、個性が際立つのが吉高由里子演じる女子学生の葉子だ。矢口監督は「彼女の生の魅力が出ました。オーディションの時から『ヤバいぞこの人、面白い!』と薄々感じてましたが(笑)、本当に面白い化学反応でした」と絶賛。その一方で、吉高の過去の作品を観たことは「全くなかった」