くらし情報『「現実を伝える映画を」監督が語る『ムサン日記 白い犬』』

2012年5月9日 16:49

「現実を伝える映画を」監督が語る『ムサン日記 白い犬』

「現実を伝える映画を」監督が語る『ムサン日記 白い犬』
名匠イ・チャンドン監督作『ポエトリーアグネスの詩』の助監督を経て、『ムサン日記白い犬』で長編デビューを飾ったパク・ジョンボム監督に思いを聞いた。

自ら監督・脚本・主演を務め、脱北した青年の孤独と葛藤を描いた本作の背景には、亡き友スンチョル氏との思い出があると言う。「スンチョルはとても明るい奴で、彼と暗闇の中、サッカーボールを蹴った思い出が今も強く残っています。彼は脱北して懸命に生きてきたけど、大変な思いを抱えているんだとは感じていました」。そんなスンチョル氏の思いを、本作では“色”で表したと語る。「聖歌隊が着る服や、劇中でスンチョルにとって唯一の友となる犬のペックなどは、全て“白”なんです。スンチョルが求めていたのは純粋さを表す白だったのではと考えました。『白い世界に行きたい』と思いながらも、彼の現実はなんとなく灰色だったり、暗い色に覆われている、そんな対比を色で表現しました」。


やり場のない思いや暗澹たる日常を描いたシーンは、観客も決して他人ごとではないと感じさせる妙なリアルさが表れている。監督はある動作も人間の“根本的な欲”を表しているのだと教えてくれた。「水を飲むシーンを意識的に入れました。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.