このイグレシア監督ならではの独自の世界観について、彼のミューズにしてパートナーでもある女優のカロリーナ・バングはこう語る。「彼のイマジネーションが反映された脚本には毎回驚かされるわ。役者として言わせてもらうと、彼の脚本は読んだとき、実際に演じているとき、出来上がったものをみたときの3度ともまったく印象が変わるの。だから演者としては役作りをどうとかではなくて。もう彼に身を捧げるしかないのよ(笑)。『スガラムルディの魔女』ではパンクな魔女を、『刺さった男』では主人公を取材しようとする女性記者を演じたけど、どちらも“私はどこに連れて行かれるの?”といった感じだったわ(苦笑)」。一方監督はこう語る。「今回、カロリーナは2時間もワイヤーに吊られっぱなしでいたことがあった。
このようにね、僕の作品の撮影はハードで無茶な要求もするから(苦笑)。信頼できる俳優じゃないととてもじゃないけど任せられない。だから毎回同じような顔ぶれが揃うんだ」
あのクエンティン・タランティーノも絶賛する才人、アレックス・デ・ラ・イグレシア。その作品世界は体感しないともったいない!
『スガラムルディの魔女』『刺さった男』
11月22日よりヒューマントラストシネマ渋谷にて上映
取材・文・写真:水上賢治
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