士郎正宗による原作の誕生から25周年を記念し、この夏公開される『攻殻機動隊 新劇場版』。主人公である草薙素子の過去と、彼女が率いる公安9課(=攻殻機動隊)の誕生を描いた『攻殻機動隊ARISE』、そして攻殻機動隊として初めて挑む事件を描く完全新作映画の製作にあたり、総監督・黄瀬和哉、脚本・冲方丁が再集結。公開を前に、本作に込めたこだわりはもちろん、長年クリエーターを刺激し続ける『攻殻』の普遍性、さらに25年後のエンターテインメントの形を語る。
『攻殻機動隊 新劇場版』場面写真
テクノロジーが飛躍的な進化を遂げる現代において、『攻殻』の歴史をさかのぼり“ひと昔前”を描くジレンマが『攻殻機動隊ARISE』、そして『攻殻機動隊 新劇場版』にはつきまとった。「今思ってる未来観はすぐ古くなる。過去の作品で素子たちはガラケーを使っていますが、さすがに今はスマホじゃないと無理があって(笑)」(黄瀬総監督)、「企画が動き出した数年前に、現実社会でここまでタッチパネルが普及するとは想像していなかった」(冲方氏)
一方で、士郎氏が生み出した『攻殻』ワールドには、時代を経ても色あせない魅力が秘められている。