交通事故や殺人事件などの現場にいち早く駆けつけ、TVニュース向けの映像を撮影する“報道パパラッチ”。この職業にスポットを当て、ショッキングなストーリー展開とジェイク・ギレンホールの怪演が全米で大反響を呼んだ『ナイトクローラー』のダン・ギルロイ監督が、8月22日(土)の日本公開を前に自作を語った。
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主人公ルー・ブルーム(ギレンホール)は、大都会ロサンゼルスの片隅でひっそりと生きる孤独で貧しい青年だ。ふとした偶然から報道パパラッチ(通称:ナイトクローラー)の存在を知った彼が、その世界での成功を目指して夜の街を徘徊していく姿を映し出す。
冒頭、観客の目に飛び込んでくるのは、神秘的なまでに美しいロサンゼルスの夜景の数々。“衝撃動画”を題材にしながらも、手持ちカメラや最近流行のP.O.V.(一人称視点)の手法を採用せず、ダン・ギルロイ監督と撮影監督のロバート・エルスウィットが創出した映像にはクールな美学が息づいている。「まず、よくあるヘリコプターからの空撮はやらないと決めたんだ」。そう切り出した監督の狙いは以下の通りである。
「主人公のルーを描くにあたって僕がイメージしたのはコヨーテだった。