また「“全力以上”を出し切らないと、見破られてしまう」と話すのは、バレエ界の若手注目株、西岡憲吾だ。熊川哲也 Kバレエ カンパニーや海外での実績も多い清水健太は、「様々なジャンルのダンサーが、全員でひとつのものを創る──。その空気感が、とても心地よい」。
実際、稽古場の空気はすこぶる熱い。ストリートダンスのキレのいい回転技に目を奪われた次の瞬間、佐々木大、横関雄一郎ら凄腕バレエダンサーたちのダイナミックな跳躍が空間を埋め尽くす。皆がパワー全開。そのエネルギーに、圧倒される。
さらに、米国からバレエ界のヒーロー、ラスタ・トーマスがここに加わる。
ジャクソン国際バレエコンクールの金賞受賞者だ。同じコンクールのジュニアの部で入賞した吉本は、彼の踊りに「一体何なんだ!!」と衝撃を受けたそう。「そんな相手に対峙する──さあ、どうなるんだ!?というワクワク感があります」。そうした優れた男性ダンサーが集結してこそ表現されうる、極上の舞台が実現するというわけだ。
公演は6月10日(水)から14日(日)まで東京・EX THEATER ROPPONGI、6月19日(金)から20日(土)まで福岡・キャナルシティ劇場、7月4日(土)から5日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホール。チケットは発売中。
取材・文:加藤智子
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