京都の劇団「悪い芝居」を率いる山崎彬。「ヨーロッパ企画」「木ノ下歌舞伎」「地点」など京都発の演劇が注目を集める中、濃密なせりふと生バンドのオリジナル音楽で描く舞台が若者から圧倒的な支持を集める次代を担う異才だ。6月17日(水)からは作・演出・出演する新作『キスインヘル』を大阪と東京で上演する。
悪い芝居『キスインヘル』チケット情報
悪い芝居の作風は毎回テイストが異なると言われるが山崎は、「劇場から持って帰ってほしいことは一貫して変わってないんですよ」と切り出した。「明日はもう一歩踏み出そうとか、帰り道が違って見えるようなものにしたい。舞台はお客さんの想像力なくしては埋まらない。お客さんが自分の想像力に驚かされるような、言葉で説明できないようなものをつくりたいんです」という。
前作『スーパーふぃクション』は、生バンドの歌と音楽で飛躍する物語を共感度の高いものに仕上げた。
「バンドがあって生まれた言葉やテーマをライブ感覚で合わせて演劇にしていったスタイルを、『キスインヘル』でも試したいと思っています。今ってニートとか、ごく普通の等身大の青年が主人公の芝居が多いけど、僕がやりたいのは、日常にはいない人、見られない展開。