(画像左から)山本裕典、藤原竜也撮影:福井麻衣子
韓国の劇作家・李康白(イ・ガンペク)が1993年に発表した傑作4人芝居『鱈々(だらだら)』が、10月に開幕する。出演は藤原竜也、山本裕典、中村ゆり、木場勝己。演出を手掛けるのは、栗山民也。秋から始まる稽古に先がけ、都内スタジオで行われた藤原と山本のビジュアル撮影現場に潜入した。
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塗装がはがれコンクリートがむき出しになった壁に、武骨な鉄骨を立てたスタジオは、藤原演じるジャーンと山本演じるキームが長年働き暮らす、倉庫のような趣。同じつなぎを着た藤原と山本だが、藤原は“几帳面で世話好き”な役柄のジャーンらしくきちんと着こなし、山本は“本能のまま”なキームらしく半分脱いで腰に巻いたタンクトップ姿。ツーショット撮影でただ並んで立つだけでも、ふたりのコントラストを感じさせられる。
鍋を囲むショットの撮影準備中には、体勢を崩してニコニコとお喋りするふたり。
そこに運ばれてきたのは、干した鱈の頭がのぞく鍋。実はこの鱈の頭は、本作の韓国原題である「プコテガリ」という食材で、舞台中でも重要な役割を果たすアイテム。具材をよそった器を手に撮影開始するも、スープを匂って微妙な表情をする藤原にスタッフは思わず笑ってしまう。