円形舞台ですし360度全方位な作品だと思っております」。
自身の役柄について荒牧は「最初は恋だと思ってなかった気持ちがどんどん夏歩に向いていく。甘酢っぱい“初恋”という感情の変化とか、小学生ならではの表し方とか、僕は奏の成長ストーリーだと思っていますので、そこが見どころです」、野口一男役のシェーンは「女装した耕太に恋しちゃうところにカズの性格が出てくると思います」、篠原耕太役のゆうたろうは「女装シーンはぜひ、まばたきしないで見てほしいです!」。
登場人物はそれぞれ強烈だが、ベースにあるのは外見も中身もイケメンな男の子とコンプレックスのある女の子の恋という少女漫画の王道ともいえるストーリー。ただそのイケメンが“小学生男子”ということで、素敵な告白シーン直後に彼女のためにピアニカを熱く演奏したり、恋の行方をフラフープ200回転への挑戦にあずけたり…投げられた球は小学生的発想を経由し、予想もつかない方に飛んでいく。そんな漫画ならではとも言えるぶっ飛んだ表現が、芝居、歌、ダンスで鮮やかに再現されていて驚いた。小学生役キャスト達の小5男子ぶりは圧倒的でそれ故笑える要素もたっぷりだが、その中でも、奏の素直さゆえの甘い言動に悶絶させられたり、子供ならではのピュアでシンプルな想いにハッとさせられたりと、2時間の間に色とりどりの感情が味わえて楽しい。