2017年8月15日 10:30
平和は守られるのか?鈴木亮平が戦争回避に奔走するトロイの英雄に
鈴木亮平 撮影:山本祐之
『ライ王のテラス』以来、1年半ぶりの舞台に出演する鈴木亮平。フランス演劇の巨匠、ジロドゥの傑作『トロイ戦争は起こらない』(10月・新国立劇場)で戦争を止めようと奔走するトロイの英雄、エクトールを演じる。
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「トロイの遺跡は世界遺産ですし、好きなジャンル!と思ったのですが、戯曲を読んだら、全く違っていました」と、歴史好きで世界遺産に詳しい鈴木亮平は笑顔で言う。1935年に初演された『トロイ戦争は起こらない』は、ふたつの世界大戦の間に書かれている。作者のジロドゥはフランス外交官でもあり、情報局長にもなった人物だ。
「ジロドゥは当時の世界情勢や、もっと普遍的な戦争について、そして人間について書いているんだと思います。古代のスペクタクルな物語として捉えるのではなく、とても現代的なところが新鮮です。戦争とは何か、なぜ人間は戦争を起こしてしまうのか、人間の愚かさや哀しさを描いているのが面白いですね」
トロイの王子・エクトールは人望が熱く、歴戦の戦士だが、戦争の無残さを痛感しているからこそ、平和を願っている。
「かっこいいというイメージはなくて、とにかく戦争を止めるために必死になっているひとりの男と感じました。