くらし情報『「ポッペア」をもっと楽しむバロックオペラあるある』

2017年10月31日 16:50

「ポッペア」をもっと楽しむバロックオペラあるある

鈴木優人撮影:鈴木恵

鈴木優人撮影:鈴木恵


バッハ・コレギウム・ジャパンとオールスター歌手陣が揃い、作曲家生誕450年を祝うモンテヴェルディのオペラ《ポッペアの戴冠》。バロック・オペラを楽しむための「ミニあるある」を指揮者・鈴木優人さんに聞いた。

オペラ《ポッペアの戴冠》チケット情報

【男役を女声が歌う】
バロック・オペラでは男性役を女声歌手が歌うことが多い。今回も、物語の中心になる2組の夫婦はすべて女性ないし女声(=カウンターテナー)が歌う。「当時の一番の主役はカストラート。普段は聴けない危ない歌声を聴くために劇場に通ったのです」カストラートは、変声前に去勢して声帯の発育を止めた男性歌手。しかし身体は大きくなるので、女声歌手の音域を男声歌手の力強さで発することができた。「カストラートが歌った役ですから、モンテヴェルディも男として描いているわけです。
ネローネ(ネロ皇帝)をテノールが歌ったほうがドラマがわかりやすいという人もいますが、僕は逆に、1オクターヴ低いぶん声が埋もれてしまってわかりにくいと思う。ネローネの強さは、この音域でこそ表現できるのです」

【通奏低音が重要】
バロック音楽といえば通奏低音。今回もヴァイオリンなどの上声部6人に対して通奏低音が9人とゴージャス。

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