くらし情報『音楽と演劇で綴る 奏劇 「ライフ・コンチェルト」開幕』

音楽と演劇で綴る 奏劇 「ライフ・コンチェルト」開幕

奏劇「『ライフ・コンチェルト』ある教誨師の物語~死刑執行までのカウントダウン」 撮影:阿部 章仁

奏劇「『ライフ・コンチェルト』ある教誨師の物語~死刑執行までのカウントダウン」 撮影:阿部 章仁


映画音楽の作曲家として活躍する岩代太郎が、企画・原作・音楽を担当し、全編音楽を書き下ろした、奏劇「『ライフ・コンチェルト』ある教誨師の物語~死刑執行までのカウントダウン」が東京・紀伊國屋ホールにて8月29日に開幕した。プレビュー公演前のゲネプロに潜入した。

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死刑囚たちが刑の執行までの残された日々と向き合い、死を語り合うという役目を担う教誨師(きょうかいし)。國村隼演じるベテラン教誨師(きょうかいし)の牧師・元村由紀夫が、自分の後任に、高田翔(ジャニーズJr.)演じる塩野智嗣を選ぶところからはじまる本作。

最初こそ死刑囚とのやり取りもぎこちなかった塩野だが、大森博史演じる死刑囚・古戸健治、また長谷川京子演じる死刑囚・大島玲子との交流を重ねることで、教誨師という役割の難しさに気づいていく。そして元村、塩野が出会う、黒川智花演じる死刑囚・大島の娘である瑠璃。大島玲子と瑠璃が抱えるある秘密が、元村、そして塩野の人生についての根幹を揺るがしていく。

國村演じる元村は終始静かな口調ながら、塩野、死刑囚ら、瑠璃に語りかけるセリフには、現行の死刑制度、そして自身の死生観までをも考えさせられる。

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