くらし情報『坂元裕二・脚本『またここか』兄弟らの濃密な台詞劇』

2018年10月5日 17:25

坂元裕二・脚本『またここか』兄弟らの濃密な台詞劇

明後日公演 2018「またここか」ゲネプロより 撮影河野桃子

明後日公演 2018「またここか」ゲネプロより 撮影河野桃子


ドラマ脚本家として数々の名作を世に送り出してきた坂元裕二の書き下ろし『またここか』が、10月8日(月・祝) まで東京・DDD AOYAMA CROSS THEATERで上演中だ。上演時間は休憩なしの2時間10分。坂元はこれまで『カルテット』『最高の離婚』『それでも生きてゆく』『anone』などで、珠玉の台詞と、人間関係の狭間から生まれる厳しくも優しい未来を描いてきた。

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舞台は、東京サマーランド近くのガソリンスタンド。蝉の声が響く夏。ガソリンの匂いが漂う中、店長の若い男(吉村界人)と横柄な態度のバイトの女(小園茉奈)がまるで噛み合わない日常会話を繰り広げる。そんなところに、ひとりの女(木下あかり)を連れた中年男(岡部たかし)がやってくる。40歳をすぎた男は、20代の店長に向かって「わたくし、あなたの兄、兄の者でして」と挨拶をする。
おそらく初対面だろう異母兄の出現に、弟は満面の笑顔で答える。「よく来てくださいました!」

兄は、植物状態のふたりの父親が実は医療ミスのせいだと、病院を訴える画策をしていた。

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