くらし情報『白石加代子が弱者狂わす妖艶なイタコに再挑戦、『常陸坊海尊』開幕』

2019年12月9日 12:00

白石加代子が弱者狂わす妖艶なイタコに再挑戦、『常陸坊海尊』開幕

白石加代子が弱者狂わす妖艶なイタコに再挑戦、『常陸坊海尊』開幕

「常陸坊海尊」より 撮影:岡千里


KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『常陸坊海尊』が、12月7日に同劇場ホールにて開幕した。

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『近松心中物語』で知られる劇作家・秋元松代が1964年に発表した戯曲を、KAATの芸術参与に就任した長塚圭史が演出する本作。主君・源義経を裏切って逃亡した自らの罪を償うため、不老不死の琵琶法師となってその武勇を伝え歩いた──とされている常陸坊海尊の伝説を背景に、戦争で生じた格差や差別に苦しむ弱者の“生”が描かれる。

物語は、東京の少年・啓太と豊が東北の疎開先へやって来たことから始まる。2人は海尊の妻と称するイタコのおばば(白石加代子)に出会い、その孫娘・雪乃(中村ゆり)の美しさに惹かれていく。両親を亡くした啓太はおばばに母の姿を重ねて依存し、やがて消息不明に。16年後、東京で成人した豊(尾上寛之)がかつての疎開先で再会したのは、雪乃によって魂を抜かれ、廃人同然の姿に変わり果てた啓太(平埜生成)だった──。

疎開児や彼らを引率する教員の視点を通じて、おばば・雪乃をはじめ、東北の雪国に暮らす人々の奇妙な風習が淡々と綴られる1・2幕に対して、3幕は因縁の再会によって物語が加速する。

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