2005年ロンドン同時爆破事件に着想を得たリーデイング公演『ポルノグラフィ』4月より上演決定
2005年7月にロンドン市内の地下鉄とバスで起きた同時爆破事件に着想を得た、KAATプロデュース公演初登場となる桐山知也のリーディング公演『ポルノグラフィ』が4月16日(金)より、KAAT神奈川県芸術劇場・中スタジオにて上演される。
『ポルノグラフィ』は、英国有数の劇場で続々と作品を発表し、トニー賞やオリヴィエ賞等数々の賞を受賞しているイギリスの劇作家・サイモン・スティーヴンスがロンドンの同時爆破事件を題材に、7つのエピソードで構成した物語。当時、事件が起きたイギリス国内は、LIVE8やG8サミット開催で活気づいていた。さらにロンドンオリンピック開催が決定し、イギリス中が祝福ムードに。しかし、その翌日にロンドンの中心地で同時爆破テロが発生し、計52人の尊い命が犠牲となり、人々は悲しみくれたという。
本作はロンドンオリンピック開催決定直後、活気づく都市で起こった事件の数日前と当日の様子を背景に、街の中で生活する人々に焦点を当て、孤独や閉塞感、狂気を静かにあぶり出していく。登場人物の多くは事件に直接関わりはないが、ロンドンで暮らす中で誰もが生きにくさを感じており、奇しくもコロナ禍を生きる私たちと同じような気持ちを抱えているのだ。