ミュージカル『春のめざめ』W主演、石川新太&平松來馬が注ぐ情熱
7月に東京・浅草九劇で上演される、ミュージカル『春のめざめ』。開幕まで1ヵ月を切ったある日の稽古場で、本作の主人公をWキャストで務める石川新太と平松來馬に話を聞いた。
原作は、19世紀末のドイツを舞台に思春期を迎えた少年少女の姿を描いた劇作家フランク・ヴェデキントの戯曲。2006年にはスティーヴン・セイターの台本・歌詞、ダンカン・シークの音楽でミュージカル化(初演:米ブロードウェイ)され、トニー賞8部門を獲得した。日本では2009年に劇団四季が上演したこの作品を、今回は奥山寛の演出によって「WEST」「EAST」の2チーム編成で立ち上げる。
高圧的な教師から受ける詰め込み型の授業に、両親をはじめとする無理解な大人たち。保守的な社会に抑圧されている14歳の少年少女は、日々成長する自分の心身に戸惑いながらも異性の存在、特に“性”への好奇心を募らせる。頭脳明晰な主人公メルヒオールは、あらゆる面で同世代より一歩先行く人物と周りから一目置かれていたが──。
「優秀なメルヒオールは好奇心や正義感も人一倍で、自分の信じる道を突き進みます。誰よりも先陣を切って走るだけに、周りを見渡したら誰もいない。