林家たい平「円楽師匠に頼んだよと言われた気がした」
撮影:石阪大輔
昨年9月に亡くなった、6代目三遊亭円楽最後のプロデュース『江戸東京落語まつり2023』が7月5日(水)まで東京・よみうり大手町ホール/日経ホールで開催している。6日間で、全18公演、総勢36名が高座にのぼる。
「円楽師匠が命を懸けてやってきた祭りの一つが《江戸東京落語まつり》。落語のお膝元で1番大きな花火を打ち上げたいという思いを師匠から直接聞いていましたし、楽しそうにプログラムをつくっている師匠の姿を間近で見てきました。本当ならまだ師匠がいてくださるはずでしたが、あまりにも早く師匠が向こうへ逝ってしまって......。『あとは頼んだよ、たいちゃん』と言われた気がしたし、少しでもお役に立てれば」と林家たい平は話す。プログラムはあくまで「円楽師匠が全部お膳立てしてくれたもの」だというが、たい平は円楽の遺志を引き継ぎ、実質的にプロデューサーの役回りを担っている。
出演者にはベテランも多いが、真打になりたての若手も積極的に起用。
「落語界をぐっと押し上げてもらうためには、円楽師匠と同世代の師匠方のお力を借りながらも、やはり若い人たちにもまつりに参加してもらわないと。一緒に落語界を押し上げていくことが大切だと円楽師匠も常々仰っていました」