くらし情報『グルーヴ感あふれる作品『嵐になるまで待って』稽古場レポート』

グルーヴ感あふれる作品『嵐になるまで待って』稽古場レポート

とセリフを発したとき役者の頭の中に描かれていた世界を確認して、統一していく姿が印象的だ。

セリフの言い方、ニュアンス、表情などについての指摘はそれほど多くない。そのあたりはこれまでの稽古でほとんど完成されているということかもしれない。代わりに成井が伝えるのは、セリフや出はけのタイミングと、キャスト同士の位置関係。「ここ、ちょっとセリフが早かった」「今のタイミングでここに来ると、急いで出てきたように見えちゃう」。この細やかな調整が、作品のテンポを生み出しているのだろう。

役者たちの対応も早い。「このシーンのタイミングがちょっと合っていない」という成井の発言にすかさず「僕が一度相手を呼んでみたらどうですか?」と提案し、成井を納得させるのは粟根。
土屋も「ここでもっと距離を詰めたい」という成井の要望に「じゃあ肩を組みます!」と試して、その案が採用されたりも。

演出家と役者が一体となって全力で駆けているような稽古場。本番ではおそらくこの勢いが最高潮に達するのだろう。今回の『嵐になるまで待って』が生み出す勢いと熱を楽しみにしたい。

取材・文:釣木文恵

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