スーツ姿の幕末の志士が殺陣で魅せる!「新宿羅生門」
言わずもがな、幕末の志士たちが、スタイリッシュなスーツ姿で刀を手に斬り合うというビジュアルのインパクトも大。元新選組の3人(沖田、土方、芹沢)が“ブラッディーオーガズム”を名乗るアーティストとして活動し、ライブで「復讐リバイバー」なる楽曲を歌い上げるなどアクション以外の部分でも魅せてくれる。
警察組織であり洸や覚悟、颯が所属する「新徴組抜刀隊」、自衛軍を後ろ盾とする「戒援隊(かいえんたい)」、現政権を後ろ盾に幕府側の覚醒者の存在に目を光らせる「薩長エージェンシー」、そして新選組の覚醒者の隠れ蓑として表向きは芸能事務所として活動している「神誠プロダクション」など、立場や思想ごとに複数の組織が林立し、登場人物も多いが、俳優陣がいずれもそれぞれの個性とビジュアル活かし、しっかりとキャラクターを立てて演じており、複雑になり過ぎずに楽しめる。新宿によみがえった怨念の行き着く果ては――。
「新宿羅生門」はこくみん共済coopホール/スペース・ゼロにて上演中。
取材・文:黒豆直樹
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