新木宏典「スキルがシビアに求められる」 舞台『死ねばいいのに』来年1月上演へ
撮影:五月女菜穂
京極夏彦による同名小説を原作とした舞台『死ねばいいのに』が2024年1月20日(土)から紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAで上演される。
主人公の渡来健也を演じる新木宏典は「お話をいただいて嬉しかったです。ただ、実年齢と一回り以上離れている役なので、正直、最初は僕でいいのか?と思いました」と明かす。「でも原作を読むと、若い役者がこの渡来健也という人物を理解し、表現に落とし込むのは確かに難しいかもしれないと感じました。舞台版ではそういったバランスを考えながら作る必要があると思いますね」とも。既に本読み稽古が始まっているといい、「分厚い小説を2時間の舞台にするので、登場人物の一人当たりにかかる時間が凝縮されるわけです。セリフになっていない部分をどう表現として取り入れるか、役者のスキルがシビアに求められるなと感じます」。
脚本・演出のシライケイタは舞台化にあたって「ポジティブで楽しいものが求められている時代に、これだけ人間の心理に迫っていくような、人間の深淵を覗き込むような作品は珍しいと思いました。
2人だけの会話が続きますし、奇想天外なストーリーでもないですから、ある意味、ものすごく地味かもしれません。