3年たてば人は変わる。憧れていた彼女が仕事をやめてしまった
不思議と繋がっていた友人が東京に帰ってくる
by Roberto Nickson
「4月から、東京で働くことが決まったの」と彼女から連絡がきたのは、つい最近のことだった。私が以前勤めていた品川付近の会社に事務職の契約社員として内定をもらったらしく、「あそこのランチが美味しい」「品川付近はあまりいい居酒屋がない」といったような話をして、4月を過ぎて落ち着いたら一緒に飲もうという約束をした。
高校生の頃からずっと憧れ続けていたという夢を本当に叶えた彼女は、「仕事が生きがいで、今が一番楽しい」とはっきり言うような人だった。自分のやりたいことを見つけて、それに向かって努力をし、本当に叶えてしまう彼女が、私にはとてもキラキラして見えたのを未だによく覚えている。
そんな彼女とは、大学生の頃に音楽を通じて知り合って、たまに連絡を取って一緒に飲んだり、フェスや好きなアーティストのライブで会ったりするような仲だった。「親友」と呼べるくらいの距離ではなかったし、お互いに知らない一面なんてたくさんあるのだろうと思う。「仲がいい」と確信をもって言えるのかと聞かれると、少し悩む。それくらいの間柄だ。
でも、久しぶりに会えば、今まで会わなかった時間が嘘みたいに色々な話が飛び出し、笑いも絶えない。