3年たてば人は変わる。憧れていた彼女が仕事をやめてしまった
高校生の頃からずっと憧れ続けていた仕事に就き、第一線で活躍していたかっこよくて尊敬できる彼女が、仕事よりも恋人と一緒にいることを選んでしまったように、私には見えた。今まで培ったものをすべて福岡に捨てて、事務職をゼロからはじめて、きっと本当にやりたいことではないはずなのに、恋人についていくのか、と思った。
もちろん、人の価値観や幸せなんてそれぞれで、私が口を出す権利は絶対にないし、彼女自身が納得をしていればそれでいい。
でも、もうかっこいい彼女はどこにもいない気がして、悲しくて、とても残念に思った。
高校生の頃からの夢を叶えた先には、もっと自立した女性になるとか、もっと大きなプロジェクトを成功させるとか、その世界で有名になるとか、きっとさらなる目標があっただろう。それでも、すべてを捨ててまで、男の人と一緒に過ごすことを決めた彼女。
これくらいの年齢になると、仕事にも余裕がでてきて、もっといろいろなことができるはずなのに。彼女なら、絶対にもっと素晴らしい仕事をするはずだと思っていたのに。
どうやら自分の勝手な想像とは違って、それが余計に悲しくさせたのかもしれない。
「4月に入って、仕事が落ち着いたら飲もうよ」