30人以上の取材で明らかになった「貧困女子」の5つの共通点
一定あるいはそれ以上の収入があるのに、クレジットカードの残債が減らない。給料日前にはカップラーメンなどで食いつなぎながら、身につけているのは高級ブランドの服やバッグ――。
都市部でそんな生活を送る“貧困女子”の存在がクローズアップされています。
多くの人々から見ればちぐはぐなお金の使い方で、「なんで?」と思うような困窮生活を送る貧困女子。その実態をつぶさに見つめたのが、『貧困女子のリアル』(沢木文著、小学館)です。
本書は、30人以上の都市部の貧困女子へのインタビューで、彼女たちの“心の欠落と闇”とその結果の“浪費”を浮き彫りにしています。
彼女たちの多くは、ごく普通に育ち大学や短大を卒業した、どこにでもいる女性たちです。それがなぜ、貧困状態から抜け出せなくなってしまうのでしょうか。
弱さでしょうか?甘えでしょうか?決してそれだけではありません。
本書を通して見えてきたのは、彼女たちに共通する5つの背景でした。
■1:大きな借金
わかりやすいきっかけのひとつが、多額の借金返済に収入が追いつかないケース。
親の病気や失業で実家の住宅ローンを負担するような突発的ケースのほか、ギャンブルに依存する父親の借金を負担する、浪費癖のあるきょうだいの借金を肩代わりする、といった話も。