時間に追われる全ての人に知ってほしい「平凡な1日」の持つ重み
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「赤崎水曜日郵便局」の活動はことし3月末で終了しますが、書籍『赤崎水曜日郵便局』では、そのエッセンスを感じることができます。
アートという枠組みで、普通の1日の重みを世に問いかけた今回のプロジェクト。その集大成である本書には様々な物語がつづられ、まさに「現代の万葉集」。何年か後にもう一度読むと、新たな発見もありそうです。
毎日の忙しさに追い立てられ、昨日のことも思い出せないほどのスピードで生きている――そんな人にぜひ読んでほしい1冊です。
(文/よりみちこ)
【取材協力】
※楠本智郎・・・1966年福岡県生まれ。タイ国立大学の常勤講師などを経て2001年からつなぎ美術館主幹・学芸員。社会教育事業としてのアートプロジェクトを考案し、アーティストと住民が年間を通じて地域資源を活用しながら表現活動に取り組む「住民参画型アートプロジェクト」を2008年から実施している。
近年は複数のプロジェクトを同時に運営しながら地域密着型アートプロジェクトの功罪を踏まえた上で、都市部から離れた地域におけるアートの可能性を探っている。
【参考】
※楠本智郎(2016)