なぜ人事のプロは「同じ給料なら難しい仕事を選べ!」というのか
しかし、著者はこう断言します。本来、仕事の醍醐味とは「プロセス」にあるのだと。プロセスで全力を尽くすことで、はじめて失敗からなにかを学び取ることができるというわけです。
「今回はこうやって失敗したから、次はもう少し工夫をして絶対に成果を出そう」と、再挑戦に向けて自分を鼓舞できるということ。
■簡単な仕事を選ぶとどうなる?
では逆に、難易度が低い仕事ばかりをしているとしたら、結果的にどんなことになるのでしょうか?
この問いに対して著者は、それだと「普通にやっていれば成果は出せるだろう」と甘えの感情が肥大化していくものだと断言しています。いいかたを変えれば、マンネリ化、ルーチン化。
だから、必死でやろうとは思わないわけです。だから、日に日に仕事に対する熱量が低下していってしまうということ。
だいいち、簡単な仕事で成果を出したとしても、それは「やって当然」だと思われるだけ。当然のことながら、周囲から評価されることもないわけです。
もし、自分では真面目にやっているのだとしても。だとすれば、自尊心が満たされることもないということになります。
それどころか、難易度の低い仕事でミスを犯してしまったとしたら、それこそ目も当てられないことになるでしょう。