フランス事情に学ぶ!日本で深刻な「2人目の壁」を打破する方法
■フランスには「2人目の壁」は存在しない
本書を読むと、制度の違いもさることながら、フランスと日本とでは国民性がいかに異なるかがわかります。たとえば日本にあって、フランスにない言葉や概念がいくつもあるのです。
ドラさんによると、フランスでは「主婦」はほぼ死語ですし、人生は楽しむためにあると考えるフランス人には「ワークライフバランス」という概念は不要。
未婚のまま妊娠、出産しても、国の保障が厚いので慌てて結婚する必要はありません。つまり「できちゃった婚」はないということです。
女性が安心して子どもを産み、育てられる基盤に支えられ、かつ自由を愛し、美しく生きることをモットーとする国民性があって、決して出生率の高くないヨーロッパでの出生率2.00超えは達成できたのだといえるでしょう。
一方、日本では、1人目の出産後、「2人目の壁」に直面する人がかなりいます。「2人目の壁」とは、必要となる生活費や教育費に関連した家計の見通しや、仕事等の環境、年齢等を考慮し、第二子以後の出産をためらうこと。
一般財団法人1morebaby応援団の意識調査によると、2015年の時点で、「2人目の壁」を感じている人は75.0%もいるというのです。