福岡の明太子メーカーが利益の20%を寄付してもNo.1な理由
『日本でいちばん大切にしたい会社5』(坂本光司著、あさ出版)は、2008年の『日本でいちばん大切にしたい会社』から続くシリーズ第5弾です。
著者は過去40年以上にわたり、企業の現場研究に携わってきたという人物。
そんななかで経験法則として知ったのは、短期の業績や勝ち負けではなく、継続を第一義に、関わる人々の幸せを追求し、努力している企業は例外なく、業績が安定的に高いということなのだとか。
つまりそのようなファクトに基づき、本書では、人をとことん大切にする「いい会社」を世の中に広めようとしているわけです。
さらに思いの根底には、「そのような正しい経営を一途に実践する会社を1社でも多く増やしたい」という思いがあるということ。
きょうはそのなかから、「世の中の役に立つ」ための会社としてNo.1の地位を保ち続ける福岡の明太子メーカーについてのエピソードをご紹介したいと思います。
■「元祖」とも「本家」とも名乗らない姿勢
福岡県の博多にある「ふくや」は、いまや国民食といっても過言ではない明太子を、日本でいちばん最初につくった会社。
しかし、そうであるにもかかわらず、「元祖」とも「本家」