日中関係が緊張状態でも日本をこよなく愛する中国人33人の本音
特筆すべきは、彼らが考えていることは、私たちがマスコミから「一方的に聞かされて」いる中国人のイメージとはまったく違うということ。
もちろん、日本人にいい人と悪い人がいるように、中国人にも悪い人はいるでしょう。
しかし少なくとも、「全員が悪い人であるはずがない」という、よくよく考えてみれば当たり前すぎることについての根拠を強く感じ取ることができるのです。
◼︎心を打つドラマの数々が!
日本への留学を契機として、お金も経験もない状態のまま、28歳で中国人留学生のドキュメンタリーを撮り始めた女性。
騙されて来日してホステスを経験したのち、日本人と結婚。出産後に託児の難しさを痛感したことから託児所を運営することに決めた女性。
禅寺で苦学を経験し、現在はNHKで活躍している男性ディレクター。各人の人生には、ひとつとして同じもののない、心を打つドラマがあります。
なかでも個人的に印象的だったのは、27年にわたり新宿・歌舞伎町で生きてきた「歌舞伎町案内人」の李小牧さん。2014年に日本へ帰化し、先日の統一地方選に立候補して話題になった人物です。
残念ながら落選してしまいましたが、新宿で生きてきた生命力の強さと人間的な魅力は、読む側にも共感を与えてくれます。