なんと1万人調査で赤ちゃん「頭囲」異常の多くは計測ミスと判明
赤ちゃんの頭囲が正常の範囲を超えたケースのほとんどは測り違いなどの人的ミスのせいで、発育異常や病気を発見する“ふるい分け検査”としての意味はほとんどない、というのです。
■赤ちゃんの頭囲と異常は関係ない!
今回行われた調査は、90年代に生まれた1万人の赤ちゃんの0歳時の頭囲と病気に関するデータ、7歳時のIQデータ、11歳時の学業成績を調査した非常に大規模なもの。
専門の医師・調査員チームによって、神経系の発達、学習障害、言語障害、自閉症、てんかん、ADHDなどさまざまなリスクとの関連が徹底的に調べられました。
そして調査の結果、頭囲が通常の範囲以上に小さかった子どもたちの85%はその後何の問題もなく成長したことが判明。
さらに、発達過程に問題が見つかった子どものうち、93%は0歳時の頭囲サイズが正常だったのです。計測ミスの可能性を考慮に入れると、頭囲と健康リスクの間に有意な関係があるとは言えなくなります。中でも水頭症は、頭囲が重要な指標とされていますが、水頭症が1万人に6例程度であるのに対し、1歳までに頭囲が正常の範囲よりも大きくなる赤ちゃんは7人中1人の割合で存在するのです。