間違うから逆さにしただけ?数字の9が6になった「ゆるい経緯」
数字の“6と9”は向きが逆さになっただけで、文字としての形状は同じですよね。ここには、なにか理由があるのでしょうか?
実をいうと、6と9は、本当にひっくり返しただけなのです。順序としては、まず9が最初にあり、それをひっくり返したことから6が誕生したのだとか。
今回は、そのことについてお話ししましょう。
■もともと数字の6は9だった!
いま、私たちは数字の0、1、2、3、4、5、6、7、8、9を当たり前のように使っています。
でも、最初からこうだったわけではありません。歴史をひも解くといろんな形があり、そのなかのひとつが現時点で使われているというだけ。
0~9の数を表す記号も、歴史の過程で何度も変化してきました。
そんななか、6番目を表す記号と9番目を表す記号が、それぞれ6と9になったのです。
アルファベットだと小文字の“l(エル)”と大文字の“I(アイ)”は見分けにくいですが、厳密には違っています。偶然、ほぼ同じ形になったのですね。
でも、l(エル)とI(アイ)は文脈のなかで判断できますが、9の場合は判断がつきにくい。事実、間違える人が続出し、混乱したのだといいます。
なら最初から別の形にすればよかったのに……。