星の数は2億1900万個?美しい「天の川銀河」が残す多くの謎
きょうは七夕。ということで、『あっと驚く科学の数字 最新宇宙論から生命の不思議まで』(数から科学を読む研究会著、講談社)から天の川に関するエピソードをご紹介したいと思います。
■意外に古い“天の川”の起源とは
天を流れる川に見立てられてきた天の川ですが、そのかたちが科学的に説明されたのは、なんと18世紀後半のことだといいます。
全天683の領域の星の数を観測し、星の空間分布を導き出したのは、天王星の発見者として知られるウィリアム・ハーシェル。
その結果として得られたのが有名な「ハーシェルの宇宙モデル」で、扁平な凸レンズのなかの地球から見ると、レンズの縁の方向へ無数の星が重なって地球を取り巻き、川のように見えたというわけです。
このハーシェルの宇宙モデルが、「天の川銀河」モデル。
ちなみに星は宇宙空間で群れをつくっており、その集団を「銀河」と呼びます。それらと区別するため、天の川銀河は特に「銀河系」と呼ばれているのだそうです。
ただ、当時はまだ星の距離を測る方法が確立されていなかったため、ハーシェルは宇宙モデルの大きさを正確に決めることはできませんでした。
遠方の星の距離を測れるようになったのは20世紀以降で、今日では天の川銀河の直径は約10万光年と計算されているとか。