正の字には意外なルーツと意味が!昔と今の「ものの数え方」比較
数をチェックするとき、“正”の字を使うことがありますよね。選挙の開票などでも、16個なら「正・正・正・一」といった具合に使用しているはずです。
それでは、私たちの先祖はどうやってモノを数えていたのでしょうか?数え方の歴史をひもといてみましょう。
■むかしは正ではなく“玉”で数えていた!
コミックエッセイ『もぐらと奈加ちゃんが日本人のヘンな習慣について考えてみた。』(もぐら著、KADOKAWA/中経出版)によると、むかしは違う漢字を使ってモノを数えていたそうです。
その漢字とは「玉」。ひとつは一、ふたつは二、3つは三、4つは王、そして5つは玉、というふうに数えたということ。たとえば13は、「玉・玉・三」になるわけです。
この文字が使われたのは、珠算(じゅさん:ソロバンの事の“珠(たま)”)に由来するという説があります。
使われなくなった理由のひとつは、ごまかす人が絶えなかったからだとか。
むかしは数量をチェックするために、和紙に筆などで「玉」を書いていました。
しかし、数を増やすために最後の点、つまり5番目にあたる「、」をわざと墨を紙などに落としてつくり、本来なら「王(4つ)」