くらし情報『長澤まさみ演じる「共感できない」シングルマザー 大森立嗣監督がまなざす“社会の外”』

2020年7月4日 20:00

長澤まさみ演じる「共感できない」シングルマザー 大森立嗣監督がまなざす“社会の外”

映画では、その“愛のようなもの”にフィーチャーすることで、起こしてしまう犯罪との間に隙間ができるんです。長澤さんや(成長した息子・周平を演じた)奥平(大兼)君に親子を演じてもらうことによって、映画を撮りながら、その隙間の部分を、「一体何なのだろう?」と探っていたような感じがします。

事件の裁判では、法律的に誰が悪くて、息子にはどのくらい責任があるのかなどという追及の仕方をしていくけど、映画では、ただ「共依存」という言葉だけでは片付けられない、母親と息子の“愛のようなもの”に触れられます。

社会的には周平は罪を償わなきゃいけないし、秋子だってもちろんそうだけど、彼らが社会の外側で転々としながら生きていく中で、ものすごく純化された“何か”が育まれていたのではないかと感じました。

——ひどい環境で育てられたにもかかわらず、周平はラストで衝撃の告白をします。閉ざされた関係性の中だけで育つと、物事を相対化して見られないからだと感じました。

大森:社会生活をある程度送ることができる僕たちが日頃持っている感覚と違うものが、周平と秋子の間にはあるのかもしれないですよね。社会正義とか道徳とか法律とか、僕たちが完璧に正しいと思っているそれらの視点で彼らを見つめすぎると、あの親子のことはちゃんと見えないのかなと思います。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
instagram
instagram
twitter
twitter
YouTube
YouTube
上へ戻る

Copyright © 1997-2020 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.