くらし情報『「とりあえず一本」から始まった…燃え殻さんが『すべて忘れてしまうから』を書くまで』

2020年7月7日 20:45

「とりあえず一本」から始まった…燃え殻さんが『すべて忘れてしまうから』を書くまで

Tさんも「大丈夫です!私がついてますから!」と力強く言い放ち、「とりあえず一本書いてみてください!」と言われた。

「とりあえず一本」と言われても、「とりあえず」の具合が分からない。

とりあえず小説は書いた。その小説はとりあえず読んでくれる人はいた。ただその小説も賛否両論、主に否が目立った。「文学が壊れる」(アマゾンレビュー参照)。「これは小説じゃない」(直接飲み屋で、とある小説家に)。「自分には分かりませんでした!でもいいんじゃないですか!」(ツイッターの知らない女子大生からのリプライ)。それでも新人の一作目にしては多少売れた。だから、「次は何を書くんですか?」と出版社の人からありがたいメールをもらったり、会った時に言われたりもした。「一作目としては多少売れたもんね」が語尾に隠れた会話が、ある時期までは続いた。でもそんなものは、時が経(た)てば終息していく。このまま、「はあ」なんて言いつつ、フェードアウトしていくんだろうなと密(ひそ)かに思っていた時期、Tさんと出会ってしまったのだ。結局、とりあえずの一本は、大槻ケンヂさんとの思い出を書いた。Tさんが、「なんでこれについて書いたんですか?」

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