くらし情報『「とりあえず一本」から始まった…燃え殻さんが『すべて忘れてしまうから』を書くまで』

2020年7月7日 20:45

「とりあえず一本」から始まった…燃え殻さんが『すべて忘れてしまうから』を書くまで

なんて言う。「いや、あなたがとりあえずって言うからさ」と思ったけれど、その場にはTさんの上司もいて、そんなことを言うわけにはいかない。「いや、なんか忘れっぽいんで、忘れたくないことを書きました」なんて場を取り繕った。場所は恵比寿の喫煙全面オッケーな喫茶店の一番奥の席だった。

「それいいじゃん」編集のTさんの上司が、エアー並みに軽い感想を述べた。Tさんもそのエアー感想に安心したのか、「じゃあ、これを第一話にしましょう」と、これまたグズグズに決まってしまった。

それが発表されたのが、2018年の8月だ。あれからあっという間に2年が過ぎようとしている。この2年間、本業をこなしながら、仕事終わりにビジネスホテルや明け方までやっている新宿の喫茶店で原稿を書いてきた。その数はなんだかんだで、70本を超えている。

「そろそろ一冊の単行本にしようか。どうせなら東京オリンピックの開会式の7月24日に合わせちゃってさ!ドーンとやってみるか!」Tさんの上司の、エアー並みに軽い提案で単行本化が決定した。東京オリンピックには、何の思い入れもない。かろうじて、『AKIRA』を思い出す程度の人間なので、それはいいですね、なんて軽返事をしてしまい、またまた例によってグズグズとすべて決まってしまった。

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