そんなふうに考えて私が出したひとつの結論は、自分の感覚を信じてあげたり、向き合ってあげることが自分を大切にすることなのかなと。
——自分の感覚を信じてあげる……。
みたらし:例えば、他人から投げられた言葉に傷ついたとして、それについて周りに話したり相談したりするのは自分の感覚を大切にしているからこそできることだと思うんです。自分が傷ついたことや寂しかったこと、うれしかったこと……ちょっとネガティブなことでもいいしポジティブなことでもいいし、感情に真剣に向き合う。
「つらいけど大丈夫」ではなくて「つらいのはつらい」、「楽しいけど不安」ではなくて「不安なのは不安」。「○○だけど○○」というのが結構あると思うんですけど、「○○は○○」と最初に自分が感じた感情にしっかり触れあって、飲み込んで、向き合って、それで行動に移すなりしてみる。たとえ行動に移さなくてもそれをしっかり心の中で覚えておく。それが自分を大事にすることにつながるんじゃないかなと。
——自分がいま、どう感じたかをちゃんと自覚するということですか?
みたらし:そうですね。臨床心理士のカウンセリングでは「いまここ」という精神をすごく大事にしています。
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