
連載「○○と言われて微妙な気持ちになる私」を更新するたびに、「あるある!」と共感の嵐を巻き起こす、作家のアルテイシアさんとジェンダー問題について考える特別企画。
今回は、8月に刊行された『これからの男の子たちへ 「男らしさ」から自由になるためのレッスン』が話題となった、弁護士の太田啓子さんをゲストに招きました。連載2回目では、離婚案件を多数担当してきた太田さんから見た夫婦間のジェンダーギャップと、性差別をなくすためにアルテイシアさんが提唱する「行動する傍観者」について語っていただきます。
離婚裁判の中に見えるジェンダー問題
画像はイメージです。
——太田さんはこれまでに数々の離婚裁判を担当してこられたと思うのですが、離婚事由の中には、ジェンダー問題が複雑に絡んでいるケースも少なくないのでは?
太田啓子さん(以下、太田):私が担当している8割ほどが離婚関係の案件で、さらにクライアントの8割が女性なんです。女性の弁護士はまだやっぱり少ないので、特に女性弁護士をと希望するクライアントが多い事件ジャンルは女性弁護士に集中するからですね。
話を聞いていると、夫の暴言に苦しんでいる方は多いですね。
…