2020年10月17日 14:55
「自分が不得意なことは得意な人にお願いする」多部未華子さんの仕事への向き合い方
青山監督は「直実はこういう女性でね」と役柄について事細かに伝えてくる方ではなく、いい距離感を保ちながら接してくださったので、とてもやりやすかったです。
——多部さんは直実はどんな女性だと思いますか?
多部:台本を読んでいただけのときは、直実につかみどころがなくてあまり理解ができなかったのですが、出来上がった作品を見たら人間らしいところもあって、理解できないこともないなと思いました。それは直実に限らずほかの登場人物についてもそうですね。
——実際に演じてみていかがでしたか?
多部:「悲しい」とか「うれしい」のような単純な言葉じゃないセリフの羅列は楽しかったですね。曖昧な表現であとから考えさせられたり、哲学的な表現で「きっとこういうことを言いたいんだろうな」というようなふわっとした表現が多かったのですが、演じていてそれが楽しかったです。
人間関係も「ここは理解ができても、ここは理解できないな」ということは友達でもありますよね。例えば、映画では直実の部屋に(美村里江さん演じる)叔母の明日子さんが勝手に入ってきます。直実の目線で見ると考えられないんだけれど、一歩引いた目線で見ると「こういう人いるよな」
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