2020年10月20日 21:00
「自分が自分じゃなくなるってそんなに悪いこと?」鬱で確変して分かったこと【こだま】
が下着に手を入れてきた話など忌まわしい記憶についてもつづられていました。
こだま:前作であればふざけた話として片付けていたと思うのですが、性の被害や容姿のことを揶揄(やゆ)されてきたことに敏感になり始めたんですよね。「私は嫌だった」という気持ちに気付いたというか……なので、自虐に落とさないで「嫌だった思い出」として普通に書きたいと思いました。
どちらかと言うと、読んでて笑えたり、ユーモアのある話のほうが好きなので、苦しくなるようなものを書こうとは思っていなかったです。
鬱で“自分じゃない自分”に確変した
——心境の変化があったのでしょうか?
こだま:鬱病のせいもあったと思います。連載期間中に鬱病になったのですが、それから取り繕うのがすごく面倒くさくなってしまったんです。
今までは嫌なことを言われても我慢していたし、「嫌」と言えなかったんです。以前はギリギリこなしていたけれど、鬱になってから全部無理になりました。心にもないことを言いたくない、苦手な人と付き合いたくない、自分にできることだけやりたい、と。認知症になったことで社交的になった祖母の話を書きましたが、ちょうど自分の鬱の時期ともかぶって。
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