くらし情報『老いの兆しが私たちを聡明にしてくれますように【小島慶子】』

2020年11月6日 21:15

老いの兆しが私たちを聡明にしてくれますように【小島慶子】

掲げている看板と実態が全然違うじゃないの!という思いを散々してきたのです。

東京のバブル姉さんたちはお立ち台で扇子を振って無敵の自己肯定感を手にし、ギャルを発明した妹たちは渋谷の路上と地続きになったメディアで自分を商品化して高値で売り抜け、強気な姉妹に挟まれた私たちは「年収800万未満の男は虫けら!」などと公言するほどおっさん女子メンタリティには染まりきれず(恐ろしい時代でした)、女子をネタ化するドライさも持ち合わせず、時代の潮目で行き場をなくして「とりあえず仕事も家庭も全部欲しいです。誰から見ても幸せに見えるように、幕内弁当お願いします」と言うのが精一杯だった気がします。

仕事を選んだ人も家庭を選んだ人も、自分が正解だったのかどうか不安で仕方がない。そしてどちらも選べなかった人は、社会から見えない存在になりました。

男性で満杯の車両に乗ろうとしてきた女性たち

信田さよ子さんの『母が重くてたまらない:墓守娘の嘆き』(2008年初版発行/春秋社)に共感し、「毒母」問題を提起したのは、この世代のマスコミの女性たちだったそうです。それから10年余を経た今、視線は毒母の背後に向けられています。

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