くらし情報『老いの兆しが私たちを聡明にしてくれますように【小島慶子】』

2020年11月6日 21:15

老いの兆しが私たちを聡明にしてくれますように【小島慶子】

「俺らしさと仕事の両立」

なんでこんなに生きづらいのかとものを考えてきた女性たちは、言葉をたくさん持っています。でも男性は、その機会がありませんでした。だから同じ世代でも、話が合わなくなるのです。いまだに女性向けの媒体には「私らしさと仕事」「働く女子の〇〇」なんて特集があるけど、男性向けで「俺らしさと仕事」ってあまり見ないですよね。男性にとっては、いつの時代も仕事は選択肢ではなく、宿命だからです。レールにうまく乗っかっている男性はなかなか構造のおかしさに気づかない。レールから外れたり車両からこぼれ落ちた男性は負け組の烙印を押され、「自己責任だろ」と置き去りにされます。

就職氷河期に不安定な雇用で働き始め、中年期を迎えた大量の団塊ジュニアたちは“人生再設計第一世代”と命名されてやっと光が当たり始めたけど、若者にまで「努力が足りなかったのだから自業自得だ」という価値観が染み通った世の中では、機会の平等という言葉は負け犬の言い訳みたいにあしらわれます。ねえ、これが21世紀の夢物語を散々聞かされた私ら“未来の子”が望んでいた世界なの?

もうすぐ2025年がやってきます。団塊世代が後期高齢者になって、男性も含めて、中年人口の介護離職のリスクが急激に高まるターニングポイントです。

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