2020年11月24日 21:30
ウイルス、細菌、真菌の違い、知ってる?【専門医に聞くやさしい免疫学】

新型コロナウイルス禍にあっていまこそ免疫について理解を深めたく、「免疫って何?高めるにはどうする?」と題した記事を連載しています。これまで、次の内容を感染症や免疫に詳しい耳鼻咽喉科・気管食道科専門医の遠山祐司医師に尋ねてきました。
今回・第9回では、読者からご質問が多い、「ウイルスと細菌ってどう違うの?」について、病原体である「真菌(カビ)」も含めて詳しいお話しを聞きました。
ウイルス、細菌、真菌の特徴は
——感染症の原因になるものとして、「ウイルス」「細菌」「真菌」「微生物」「病原体」などの言葉が頻出しますが、これらはどう違うのでしょうか。
遠山医師:まず、病原体がヒトの体の表面に付着する、また体内に侵入して増殖や定着した状態やその過程を感染といい、そうして引き起こされた病気を感染症と呼びます。
ヒトのまわりには、多種多様の目に見えない小さな微生物が無数に存在します。ヒトにとって良い働きをするものもいれば、病気を引き起こすもの、どちらでもないもの、ときと場合によってその特性が変わって有害になったり無害になったりするものもいます。このうち、感染症を引き起こす微生物を病原体と呼びます。
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