2020年11月26日 20:45
シングルファザーの家庭で育ち、実感した「育ててくれる人」のありがたさ
本を拝読し、そもそもなぜそんなに「育てたい」という気持ちが強いのだろうか、と疑問に思っていたのが、するすると紐解けた気持ちです。
産めないことで苦しんでいる人に伝えたいこと
——今35歳前後で、産むか産まないか悩んでいる方たち、リミットがあるから今動かなければと焦っている方たちにとって、特別養子縁組という選択肢があることが、何かプラスになると思いますか?
池田:私も35歳前後で苦しんでいたんですけど、その苦しさは頭の中に「普通の家族」のレールを敷いて、そこに乗ろうとしていたからなんですよね。自分の思い描いている「普通の家族」から外れる選択肢があってもいいよって思えたら、少しは楽だと思います。私が本を書いた理由のひとつが、「育てたい」という気持ちがあるなら養子縁組という選択肢があることを知ってほしいなと思ったからなんです。
私のときは、養子縁組という選択肢を知っている人も周りにいなかったし、知ろうとしても情報が限られていたり。制度はあるのは調べればわかるのに、想像ができない、家庭像が見えてこないんです。
——不妊治療はブログや書籍などで発信している人も増えていますし、かなり一般化しましたよね。
…