2020年11月26日 20:45
シングルファザーの家庭で育ち、実感した「育ててくれる人」のありがたさ
特別養子縁組に関しても同様に、池田さんのような方が増えれば想像もしやすくなり、選択肢として検討しやすくなりそうです。
池田:産めないことで苦しんでいたかつての私のような人、一本道しか見ておらず、どんなにつらくてもこの道しかないと思っていた人に、外れている違う道も提示することで選択肢の幅が広がるのかなと思います。
想像していなかった人生の上に想像以上の幸せがあった
——「最初に思い描いていたストーリーは描きなおしてもいい」と書かれていましたが、まさにこの本がそのことを提示してくれていると思いました。
池田:まったく想像もしない人生になったんですけど、同時に想像もしていなかった幸せがあるんです。「養子を育てるのは大変」というイメージで想像が止まってしまう人が多いなら、どういう暮らしをしていて、どういう幸せがあるのか、具体的な生活をオープンにしていきたい。不妊カウンセラーとしても活動していますし、私にはその役割があると思いました。
——養子を迎えて、思い描いていた「普通」から外れて変わったこと、今感じていることを教えてください。
池田:人生を生きるのが楽になりました。この道を選んだので、もう「普通」
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