2020年12月3日 10:00
「人生は音楽。一人一人の音色を大事にして」ふかわりょうから“生きづらさ”を感じている人へ

「三軒茶屋」を「三茶」と略す資格がない、「ポスト出川」から舵(かじ)を切った瞬間、人付き合いについての考察――。
お笑いタレントや司会者として活躍するふかわりょうさんによるエッセイ『世の中と足並みがそろわない』(新潮社)が11月17日に発売されました。
どこにもなじめない、何にも染まれないふかわさんのいびつな日常を書き下ろした同書について、今年で芸歴26年目を迎えるふかわさんにお話を伺いました。前後編。
ポタージュのような日常で味わうスープ
——新潮社から「エッセイを書きませんか?」と声を掛けられたのが今年1月だったそうですね。
ふかわりょうさん(以下、ふかわ):そうですね、 実際に書き出したのは2月です。今回、エッセイを書くにあたり自分で決めたテーマとして「自分をさらけ出す」というのがありました。書き始めたら、書く内容やネタに困るということは特になくスルスルと書き進められました。
——「自分をさらけ出す」をテーマにしたのはなぜですか?
ふかわ:「文学とはそうある(自分をさらけ出す)べきだ」という思いが自分の中にあったんです。それで「さらけ出す」ってどうすればできるんだろう?と考えて……。
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