2021年1月26日 20:45
「お母さんにしかできないこと」を手放して思ったこと

ステージ4の末期がんから奇跡的に回復したのち、再び東京のど真ん中で子育てと仕事の両立に奔走する日常を過ごす、私。海野優子、36歳、OL。
なんとか生き延びて「わざわざ生きてる」のに、私このままでいいの?これまではどうだったんだっけ——と思う日々についてつづっていくこの連載。第3回のテーマは、「病気とおっぱい」です。
幸せいっぱいの出産だったはずなのに
2歳になった娘、スイカとは、彼女が1歳になる頃までほとんど離れ離れで生活していました。出産と同時に私の悪性腫瘍が見つかり、治療に専念しなければならない上に、左足は全く動かず車椅子生活を余儀なくされたためです。
産休に入る頃、私はひどい腰痛に悩まされついには歩くことすらできなくなっていました。あと数ヶ月で産まれてくる我が子に想いを馳せながら、どんな肌着を着せようか、どんなベッドに寝かせようか、ベビーカーはやっぱりそれなりに良いものを買いたいよね、なんて……ずっと頑張ってきた仕事に一区切りつけて迎えた産前休暇は、本当だったら幸せいっぱいのはずでした。
それなのに、どうしてか座っても、横になっても、身体が痛くて痛くて眠れない。痛すぎてご飯も食べられない。
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