
芸能活動のかたわら6年半に渡り実母を介護してきた新田恵利さん。その体験をつづった著書『悔いなし介護』(主婦の友社)には、急に要介護となった母親の変化に戸惑い、手探りながらも介護に一から向き合った様子がつづられています。
17歳で父親を亡くして以来、母親を支えて歩んできたという新田さん。「共依存の関係だった」というほど仲の良かった母親が要介護になり、意外にも「気持ちが楽になった」と明かします。家族に生じた変化とは……?新田さんにお話を伺いました。
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「母のため」に頑張ってきたけれど…
——著書を読むと、アイドルとして多忙な日々を送っていた10代の頃から、お母さまとはとても仲のよい親子だったことが分かります。介護生活の6年半は、お二人にとってどんな時間でしたか?
新田恵利さん(以下、新田):本当に仲のいい親子でしたが、でもその分、「共依存」とでも言える関係だったと思います。17歳の時に父親が亡くなり、何も財産を残さず、年金も加入年数が足りなくて下りなかったので、兄と私で母を経済的にも見ていかなければいけなかった。
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